壁と勇気
ある人がスパルタの城市を見て驚いた。
大抵の城市は壁で囲まれてるのだが、スパルタの城市には壁が無いのだ。
それに対して、スパルタの兵は言った。
兵の勇気で守られてる城市、は、無防備とは言えない。
と…。
なるほどな~と思う。
俺らの普段の生活でもそうだものね。
ベンツとか、ロレックスとか、シャネルとか、皆が“良い”と思ってるモノで固めて相手に好印象を持ってもらえるか?と言うと、案外そうでもない。
高級ブランド品は高いけど、買うのに勇気は必要ないから。
むしろ、勇気のある選択肢を選べる人の方が、好印象を持ってもらえやすいように思う。
例えば俺の場合、60万円ほどする望遠レンズを持っている。
これで、例えば小学校の運動会の写真を撮って、息子の同級生の親御さんにあげたら、大抵の人は俺のことを覚えている。
あそこの旦那さんは写真が上手で、ウチの子にだけピントが合った写真が撮れる。
とか言われたりして。
…ま、そんなもん俺が持ってるのと同じレンズを使えば誰でも撮れるんだけど(笑)
同じ60万を使うなら、腕時計とか、ブランド品とか、車をカスタマイズするなどの選択肢もあるし、実際それらを選らんでる人の方が大多数である。
60万円の腕時計をしてる人は多いけど、60万円のレンズ持ってる人はそんなにはいない。(サーキットとか航空のイベントなどに行くとたくさんいるけど)
俺がどうして60万円のレンズ(200mf1.8)
それは、周りによく思われたいから、ではなくて、被写界深度の浅い写真が撮りたかったから。
自分が“こう撮りたい”と思う写真があって、そのレンズを選んだ結果、周りに好印象を持たれるようになったというわけだ。
自分がこれをしたいからこれを選ぶとか、この人のお店が好きだからこの人のお店に行くとか、この車が好きだからこの車に乗るとか、自分の理想とか、“好き”と言う気持ちに対して素直に物を選んだ方が、好印象を持たれやすい。
と、個人的には思う。
もちろん、ベンツとかロレックスとかシャネルとかを持ってる人にだって、本当にそれが好きで持ってる人もいる。
でも、人から良く見られたくて持ってる人も多い。
だからこそ、好きで持ってる人と見栄で持ってる人は見分けられやすいし、“ああ、こいつは見栄で持ってるだけだな。”と思われてしまうと、イメージは決して良くない。
人から良く思われたくて何十万円の買い物をしても、好印象を与えるどころかイメージダウンにつながるとしたら、なんとも皮肉な話ではある。
皆が“良い”と言ってるモノで身を固めるより、自分が“良い”と思ったモノを選んだ方が、人生は楽しいし、好印象も持たれやすい。
兵の勇気で守られてる城市は無防備とは言えない。
と同じように
自分の“好き”で囲まれてる人生は無防備とは言えない。
のだ。
周りに見せつけたり自慢したりするために物を選んでる人がいるとしたら、とても悲しい人だと思う。
で、人が選んだ物をとやかく言いたがるのは、周りが“良い”と言ってる物しか選べないような人たちだったりするんだよな~。